2017.07.22

作品紹介 / 名嘉睦稔『遊子水荷浦の段畑』

ETC

こんにちは。Island Galleryの新米スタッフの麻衣といいます。大好評の名嘉睦稔画業30周年を記念した木版画展『海山神謡』もいよいよ会期終了が迫って参りました。

名嘉睦稔といえば沖縄に因んだ作品が王道ですが、私がこの会期で心を奪われたのは、愛媛県の蜜柑畑が描かれた『遊子水荷浦の段畑』という作品です。鮮やかなオレンジとブルーのコントラストが美しく、梅雨のじっとりとした空気を一瞬で吹き飛ばしてくれる爽快感が画面いっぱいに溢れています。
段々畑は「耕して天に至る」と形容されるそうですが、大胆にデフォルメされたオレンジと黒の段々が青に登っていく様は、まさにその言葉通りだと思いました。山と海の恵みと人々の営みが合わさることで生まれたこの景色のなんと美しく贅沢なことか。ボクネンさんがどんな気持ちでご覧になり、作品にまで昇華されたのか。じっくりと向き合って考えたくなる、そんな味わい深い逸品です。

▶オンラインギャラリー / 遊子水荷浦の段畑

名嘉睦稔木版画展『海山神謡』画業30周年記念
前期 海の神
7 月11日(火)-7月25日(火)

後期 山の神
10月27日(金)-11月5日(日)

作家来廊日(決まり次第にご案内いたします。)

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