2015.09.25

作品紹介 / 田中長徳『マンハッタン1983大統領の通過を待っている人々』

ETC

▼PHOTOMENTARY チョートクカメラ日記より転載

この作品は今回のアイランドギャラリーでのタイトルフォトである。レキシントンかマジソンか忘れたけど、これは42丁目との交差点である。アメリカ大統領はマンハッタンに来た時はウォルドルフアストリアホテルに泊まることになっていてそこから出かけるときには、信号全部青にして大統領専用車で走り抜けるのである。
デイアドルフを担いで歩いてたら、大量な人の列に出会った。警備しているポリスに聞いたら彼は胸を張って我らの大統領が来るのよ、と言った。これが自由主義のアメリカと何かごそごそ隠している日本との違いではないのか。日本の場合は警察官に誰が通るのかと聞いてもちゃんと答えてはくれないだろう。我らの内閣総理大臣が来るのよと言うポリスマンはいないと思う。

それにしてもアメリカ大統領人気はすごい。1人だけ横顔を見せている人がいるが後は全部背中を見せている。それほど大統領の任期がすごいわけだ。

この写真を見て私が思い出すのは、アジエの初期の作品である。パリを撮影しているが、その中で日食を観測するものすごい量の人々が手に手に日食用のグラスを持ってお日様を見ているショットがある。だしその作品はこのように全員が背中を見せているのではなくて、全員顔を見せているのである。

田中長徳写真展『New York 1983 / 8×10』
会  期 9月19日[土]-10月2日[金] open 11:00-19:00
入場無料 会期中無休
会  場 Island Gallery
     東京都中央区京橋1-5-5 B1 tel / 03-3517-2125
入場無料 会期中無休
協  賛 マルマン株式会社 Canson Infinity

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