2017.09.17

作品紹介 / 柴田 祥『わた雪』

ETC

こんにちは、Island Galleryスタッフの水絵です。柴田祥写真展『津軽再考』、二日目の本日も作家在廊日。作家の故郷である青森県・津軽の風土を捉えた迫力の25点の中から、私のお気に入りの作品をご紹介いたします。

『わた雪』は、雪原の真ん中にぽつんと立つちいさな納屋を写した作品。地平線が曖昧になるほどの雪が降る中、ふらつくような小さな影がそれでもしっかり立っている姿が、どこか力強さとあたたかみを感じさせる1枚です。オリジナルサイズのA2で見ると、納屋の黒いシルエットに被さって降り続く雪片が写り込み、シンプルな画面の中に不思議で心地よい手触りを作っているのがよくわかります。「わた雪」とは、太宰治の『津軽』の冒頭にある、津軽に降る7種の雪の呼名から取った言葉。今展示では他にも5点、これらの雪の呼名を冠した作品が展示されており、『津軽再考』というコンセプトに対する作家のアプローチを想像させる作品群となっています。

台風が心配な東京ですが、作家在廊日は明日18日まで。寡黙な作家から作品について話が聞ける機会となっております。ぜひIsland Galleryまでお運びくださいませ。

柴田 祥 写真展 / 津軽再考
会  期 2017年9月16日[土]-24日[日] open 11:00-19:00
入場無料 会期中無休
会  場 Island Gallery
     東京都中央区京橋1-5-5 B1
     phone / 03-3517-2125
協  賛 マルマン株式会社 Canson Infinity


作家在廊日
9月16日(土)・17日(日)・18日(月)・23日(土)・24日(日)

コメントは利用できません