2013.03.06
ボクネン版画絵本 紅逢黒逢の刻 / 「人魚夜話」のご紹介
こんにちは。Island Galleryスタッフのりえです。3月に入り、暖かい日が増えて来ましたね。ギャラリーのある京橋は陽射しが心地よく穏やかな陽気です。
さて、今週末3月9日(土)から名嘉睦稔木版画展「人魚の恋」~ふたつの人魚夜話より~が始まります。本日はそれに先駆けて、ボクネンさんが「人魚シリーズ」を描くきっかけにもなったボクネン版画絵本『紅逢黒逢の刻』より、第一話『人魚夜話』をご紹介します。この物語は、ボクネンさんが幼い頃におばあちゃんから聞いた「人魚の伝説」を元に自身の言葉で書き下ろしたものです。印刷は当時の最先端技術を駆使し、色の忠実性にこだわり抜いています。現代でもここまでのクオリティーの絵本はなかなか作れないというほど、製作に関わった人たちの想いがたくさんつまった贅沢な一冊です。
『人魚夜話』は海人と人魚の切なく神秘的な恋のストーリーです。ボクネンさんの色鮮やかな作品がより物語を美しくを見せてくれます。透明感の中にも力強さをもった不思議な魅力に私はとても惹きつけられました。島に漂う空気や人魚の恋に心踊る気持ち、そういった言葉以上の何かが伝わってくるようでした。大人の方にもおすすめです。
物語の一文をご紹介します。
胸の高鳴りは
どうしても抑え切れない
我を忘れて見ているうちに
夜も白みはじめた
人魚は 人間に見られてはならない 「人魚夜話」より
今回の展覧会ではこの絵本で使用している原画も展示致します。
皆様のお越しをお待ちしております。
第一話「人魚夜話」2,500円(税込)
第二話「蜘蛛の精」2,500円(税込)
紅逢黒逢の刻 2冊セット愛蔵版 5,000円(税込)3月9日(土)~23日(土)※会期中無休
OPEN 11:00-19:00